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Biz/Zineセミナーレポート

サイバーエージェント流「抜擢基準」は、壮大さと愚直さを持つ人材

ヒューマンキャピタル2015セミナーレポート 第1回

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 「人事は経営と現場のコミュニケーションエンジンだ」と語るのはサイバーエージェントの執行役員で人材開発本部長の曽山哲人氏。成長を続けると同時に毎年働きがいランキング上位をキープするサイバーエージェントは、若い社員を重要なポストへと登用する「抜擢人事」で世間を驚かしている。7月16日にヒューマンキャピタル2015内で行われたパネルディスカッション「人を生かし、チームを伸ばす~サイバーエージェント流 人材の育て方、抜擢の秘訣~」にて、抜擢された20代若手社員を交え、人事施策を行う上で重要なこと、そしてこれからの「人事の在り方」について語ってくれた。

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「藤田さん 新規事業やりたいです!」

宇野 想一郎宇野 想一郎 氏
Uniface 代表取締役社長
14年サイバーエージェントへの内定後、複数の事業部でアルバイトを経験しながら、自主的に会社へ新規事業の提案を行う。15年入社と同時に、子会社Unifaceを設立、同社長に就任。

 サイバーエージェント(以下CA)の2015年度新卒社員である宇野想一郎氏は、入社前に内定者アルバイトとして多くのサイバーエージェントの子会社に参画していた。そんな中「自分も子会社の経営に関わりたい」と思うようになる。そこで宇野氏は大胆な行動に出た。

実際に社長の藤田にFacebookメッセージで、新規事業やりたいです!と送りました。その意気込みを買われ、『じゃあぜひ事業案を持ってこい』と言われました。その後、藤田とのやりとりを通じ事業案を練り、4月に会社を設立しました。

 現在、宇野氏は22歳という若さで、動画関連事業会社Unifaceの社長を務めている。

抜擢人事の前提は「意思表明ができる環境」

曽山 哲人曽山 哲人 氏
サイバーエージェント 執行役員 人材開発本部長
99年サイバーエージェントに広告営業として入社、後に営業部門統括に就任。05年に人事本部長に就任、08年から取締役を6年務め、14年より執行役員に選任。今年3月に人材開発本部設立、同本部長就任。

 22歳の新入社員が子会社の社長を任せられる。他の東証一部上場企業ではまず有りえないであろう。そもそも社長とFacebookで友達になり、メッセージを送る内定者がいる企業など他にあるだろうか。CA人材開発本部長の曽山氏は会社の人事施策の前提である「意思表明ができる環境」について語った。

社員個々人が思っている意思を、会社の中でどれだけ表明できる環境があるのか。自分がやりたいですと言える風土がまずどれだけあるのかによって、社員の主体性が変わります。なので、手をあげて意思が言えるような状況をつくることをとても大事にしています。

 CAでは起こしたい新規事業のビジネスモデルが優れているか否かではなく、まず「やりたい!」という意思を聞き、受け止めてあげることが重要だとされている。実際に宇野氏のメッセージに対し、藤田社長は「いいね、なんか提案してみて」と返信をしたという。一般的に大企業では、意思を表明した時点で潰してしまう会社が多いと曽山氏は語る。

『何かやりたい!』と言っても、『お前にできるわけがない』と言い、潰してしまうケースがよくありますが、リーダーシップの開発のポイントは、どれだけ意思表明をさせられるかです。

 「意思表明ができる環境」の整備は新規事業を生み出すのに加え、次世代リーダーを育てる上で重要なポイントだと言えるだろう。

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