誰もが気になる「人間力」
多くの企業経営者や管理職、そして一般社員までが、人間力を高めたいという要望を持っている。誰もが気持ちよく仕事をしたいし、みんなと一緒に成果をあげたいと思って仕事をしている。そのためには「人間力」が必要だ。
しかし、職場によっては、「売上目標」や「コストダウン目標」の数値を追いかけることに焦点があたり、人間的側面が忘れ去られている企業もある。人は利益を上げる機械のようにはたらいているだけでは疲弊してしまう。離職率も高くなる。
組織は人がつくりあげる。人の力を最大限に発揮することが、高い成果を継続的に作り上げる原動力だ。その原理を分かっている企業では「人間力のあるリーダー」が求められている。
人間力のあるリーダーとは?
「人間力のある人とは、どんな人なんでしょうか?」と、私たちはさまざまな会社で問いかける。
そのイメージは次のようなものである。
- 思いやりがあり、人の気持ちを分かってくれる友好的な人
- 一緒になって夢や目標を追いかけたいと思える人
- 困難な状況を打破し、前向きに取り組む人
- 仕事に真剣に取り組み、成果に向けて努力をする人
ポジティブで「幸せ度」の高い人は、「人間力」のある人?
下の図はポジティブ心理学者のエド・ディーナー博士の出版物を基に表わしたものだ。ポジティブ心理学では、幸せ度を測るテストがあり、そのテストで幸せ度が高い人の特徴を調べ、ポジティブ度が高い人の特徴を捉えている。
ポジティブでハッピーな人は、
- 友好的であり、社内も社外でもよい人間関係を保っている
- 真剣に仕事に取り組むので夢中になって(フローになって)仕事をする
- 夢中になって、時間を忘れるほど熱中して仕事をする
- 自信があるから、困難にあっても乗り越えていく
- 時代に求められる新しい発想をして、夢をつくりだし、その夢を追いかけるような人である
みんなが思っている人間力のある人のイメージと重なる部分が多い。人間力のある人はポジティブで、幸せ度が高い人とも言える。