資生堂は、任意の海洋環境をモデル化し、環境解析を可能にする「環境移送技術」を有するスタートアップ企業のイノカと、連携協定を締結した。

　同連携により、海洋生物に影響をもたらすことが予測される「海水温の上昇」をはじめ、想定される未来の環境変化のシナリオをラボ内の水槽に再現。日焼け止めで使用している成分など、化粧品の様々な成分が、サンゴ礁やその他生物を含めた海洋環境全体に与える影響を評価するとしている。

　同共同研究で得られた結果により、今後、人にも地球にも優しい商品開発を目指す。また、商品開発にとどまらず、将来的には、グローバルな環境評価手法の開発に着手し、多くの企業での活用を目標とするという。

　加えて、企業活動が海洋生物多様性に与える影響やリスク・機会分析に用いることのできる新指標開発への応用なども目指すとしている。