日本電気(以下、NEC)は、顧客に合わせてカスタマイズ可能な生成AIを開発し、LLM(大規模言語モデル)のライセンスから日本市場のニーズに合わせた専用ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングサービスなどを提供する「NEC Generative AI Service」を、7月から順次提供を開始する。
同サービスにより、顧客業務のコンサルティングや仮説検証などのサービスを提供することで、顧客の業務変革に貢献。また、業務にLLMを組み込みやすくするためのソフトウェア「NEC Generative AI Framework」の提供も行う。LLMは、「Microsoft Azure OpenAI Service」やNECの開発したLLMを顧客ニーズに合わせて提供し、機密情報を扱う顧客向けにオンプレミス環境などセキュアな環境もクラウドサービスとともに提供するという。
なお、NECとMicrosoftとのグローバルアライアンスのもとに、「Microsoft Azure ExpressRoute」への接続拠点があるNEC印西データセンターを中核に提供。NECのLLMやNEC Generative AI Framework、ハードウェア基盤「NEC Generative AI Appliance Server」を組み合わせることで、低遅延でセキュアなLLM環境を実現するとしている。
また、NECは、LLM活用のためのソフトウェア整備、組織立ち上げなどを支援するプログラム「NEC Generative AI Advanced Customer Program」を約10の企業・大学とともに立ち上げた。加えて、研究者やAIへの指示を行うプロンプトエンジニア、コンサルタント、デジタルトラストなどによる専門組織「NEC Generative AI Hub」を、CDO(Chief Digital Officer)直下に7月1日付で新設。顧客のビジネス変革を推進するという。
NECは、これら生成AI関連事業において、今後3年間で約500億円の売上を目指すとしている。