サントリーホールディングス（以下、サントリー）とENEOSは、バイオマス資源の有効活用を目指し、国内未活用の廃食油調達における協業を行う。

　具体的には、ENEOSが野村事務所、吉川油脂とともに構築を進める国内廃食油の安定調達の仕組みに、まずはサントリーグループで外食事業を担うダイナック・井筒まい泉が参画。将来的には、サントリー酒類製品の取引先である約8万店の料飲店ネットワークにおける未活用廃食油の調達に向けて、協業を進めていくとしている。

　料飲店より調達した廃食油は、ENEOSが2026年を目標に事業化を進める持続可能な航空燃料（以下、SAF）の製造プラントで原料として使用する予定。なお、SAF製造の過程で同時に得られるバイオナフサからバイオペットボトルを製造し、サントリーの料飲店向けスピリッツ製品などの容器への活用も検討する。これにより、廃食油調達からバイオペットボトルによる製品提供まで、料飲店ネットワークを活用した資源循環の実現を目指すという。

　両社は、廃食油の活用を通じて、引き続き脱炭素・循環型社会の実現に向けた取り組みを推進していくとしている。