三菱総合研究所(以下、MRI)とインパクトサークルは、「インパクト投資」や「インパクト事業」におけるインパクト(社会的・環境的な影響)を可視化する汎用的手法の検討・確立に向け、共同プロジェクトを発足した。
インパクトサークルは9月から、日本国内において、ラストワンマイル配送を担う運送事業者や業務委託ドライバーを支援するインパクトファイナンスサービスを提供開始。同サービスは、配送リソースの逼迫による物流危機を解決するため、ドライバーへの車両リースおよび保険の提供を通じて就業機会を創出し、就業によるインパクト(ドライバー視点でのマイクロインパクトと、パートナー企業や地域社会視点でのマクロインパクト)を創出することで、ポジティブインパクトの最大化を目指しているという。
両社は今後、同サービスを対象にインパクト可視化手法を検討。MRIは、調査研究におけるノウハウを活かし、マクロ視点での社会課題やインパクトの整理を行い、インパクトサークルは、インパクトファイナンスを通じて取得したデータを収集する。インパクトの指標設定、データ分析、インパクトの可視化およびその手法策定などについては、共同で検討するとしている。
可視化されたインパクトは、金融機関や事業会社における投資の意思決定に組み込むことが可能となるため、インパクト創出の促進が期待されるとのこと。両社は、インパクト可視化のノウハウを確立し、将来的には金融機関や事業会社に対するインパクト可視化サービスの提供を目指すという。