Hakuhodo DY ONEは2026年4月9日、AIエージェントと外部データや業務システムを安全かつ管理可能な形で連携するためのMCP(Model Context Protocol)導入支援サービスを開始したと発表した。AIエージェントの業務適用が進む一方で、セキュリティとガバナンスの新たな課題が顕在化していることから、その解決を目的とする。

背景には、生成AIの業務活用拡大に伴い、AIエージェントが自律的に情報取得や処理実行を行うケースが増加していることが挙げられる。MCPはAIと業務システムの連携を標準化するオープン規格であり、SaaS、社内データベース、DWHなど多様なシステム連携を視野に入れた業務自動化が推進されている。
しかし現実には、MCP自体には接続先の管理や権限設定、ログ記録、認証といった機能は含まれていない。このため、不審な接続先の混入や、管理対象外のデータアクセス、監査ログの不足による原因特定困難化など、各種のセキュリティとガバナンスリスクが発生している。多くの企業がこれらのリスクに十分な対策を取れていないことが課題となっている。
Hakuhodo DY ONEは、これまでグループ横断のAI専門家集団「HCAI Professionals」と連携し、2025年8月よりAIエージェント型マーケティング支援サービス「ONE-AIGENT」を展開。その中で「AIエージェント構築支援サービス」を提供してきたが、今回、新たにMCP導入に関わる設計・実装・運用までを一貫して支援する体制を整えた。
同サービスでは、MCP連携先のホワイトリスト管理、従業員別の利用権限設計、操作ログの記録・可視化、異常検知とインシデント対応、既存ID管理基盤との連携など、IT管理部門が求める要件を網羅。社内独自システムも含めて、幅広い業務システムへの安全な連携を支援する。
Hakuhodo DY ONEは、AI活用のための基盤構築だけでなく、現場で運用できる権限設計や業務フローへの落とし込み、社内への浸透支援も含めて伴走する。それにより、「ツール導入」で終わらせず、継続的なAI活用の成果につなげる方針である。
今後はAIエージェントと業務システムの連携時に「統制ゲートウェイ」となる基盤プロダクトの開発も進行中。今後もコンサルティングとプロダクト提供を両輪とし、企業のMCP導入に伴うセキュリティ・ガバナンス課題への解決支援を拡大していく考えだ。
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