ELYZAは、AIが自身の能力や開発プロセスを反復的に改善する「再帰的自己改善(RSI)」関連の研究開発を推進する組織「ELYZA RSI Research」を設立すると発表した。研究で構築した「自律研究基盤」を活用した業界・業務特化型のバーティカルAI事業も展開する。その第一弾として、音声対話AIエージェント「ELYZA Voice Agent」を開発した。



同組織では、AIエージェントが基盤モデルやハーネスを開発・改善し、評価機構での検証結果を次の開発に反映する仕組みを研究する。ただし、現時点ではRSIに至る前段階の要素技術の研究であり、RSIそのものを実現したわけではないとしている。


成果の一つとして、国産オープンモデル「llm-jp-4」シリーズに社内の学習基盤を適用した。人間が介在する作業を1〜2人日程度に抑えながら学習から評価までを実行し、性能向上を確認したモデル2種を商用利用可能な形で公開した。また、カスタマーセンターの問い合わせ応答業務を対象としたベンチマーク「ELYZA Agent Tasks: Customer Service」も公開した。


自律改善エージェントによるハーネス改善では、2種類の開発系ベンチマークでタスク成功率がそれぞれ14.4ポイント、27.2ポイント向上した。問い合わせ応答業務の実験では、テストデータにおける完遂率が34.3%から52.9%に向上した。さらに、コスト削減も目的に加えた場合は、精度をほぼ維持しながら推論コストを67%削減できることを確認した。
今後は、パートナーと連携した業界・業務特化型AIエージェントの開発に加え、ロボティクスをはじめとするフィジカルAI領域の研究開発にも取り組む。安全性を重要な研究課題の一つと位置づけ、研究環境や体制を整備するとしている。
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