フォースタートアップスは、2024年1月に発表された「国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2024年1月)」を発表した。同社は、継続的に国内スタートアップ動向に関する調査を行い、「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」に調査結果を公開している。同ランキングは1月に発表された調達を基にしているため、2023年12月以前に資金調達が実施されたものも含むという。
1位は、ニュースアプリを展開するスマートニュースが三井住友銀行から調達した100億円だった。ベンチャーデットによるもので、同社がメガバンクから100億円規模の調達を実施するのは初めてだという。スマートニュースは2023年11月にNTTドコモとの業務提携を発表したほか、12月にはビジネスニュースの有料購読サービスを開始。調達した資金は、プロダクトの機能拡充や営業基盤の強化など、事業を展開する日米での成長投資に充てるとしている。
2位は、大型蓄電池の製造・開発などを手がけるパワーエックス。調達額は95億円だった。2023年に実施したシリーズBラウンドに続く調達で、2024年半ばにも予定する自社工場での量産を加速させるという。
パワーエックスは再生エネルギーの「爆発的普及」を掲げ、大型蓄電池の製造・開発に取り組み、蓄電池を搭載したEV充電器・PowerX Hyperchargerなどを展開。今回の融資は三菱UFJモルガン・スタンレー証券がアレンジし、複数の金融機関が参加した。同社は岡山県玉野市で自社工場を建設しており、今回の調達をきっかけに、2024年半ばに予定する量産に向けた準備を加速させるとのこと。その他、調達した資金は原材料の仕入れや設備投資などに充てられるとしている。
3位は配送プラットフォームを展開するCBcloudの48億9,000万円。登記簿から調達を察知した。同社の「ピックゴー」は、荷物を届けたい人と配送を担う「パートナー」をつなげるプラットフォームで、公式サイトによると配送マッチング率は99.2%だという。
4位のSakana AIはグーグルのAI研究者らが2023年に日本で設立したスタートアップ。シードラウンドで国内外のファンドなどから日本円で45億円(3,000万ドル)を調達した。今回の出資に参加したNTTドコモ・ベンチャーズの発表によると、グーグル・ブレインの日本部門統括を務めたデビッド・ハー氏と、生成AIの普及につながった「トランスフォーマー」論文の共同執筆者・ライオン・ジョーンズ氏が共同で設立したとしている。
今回の調達はアメリカのVCであるLux Capitalとkhosla venturesが主導。日本からはNTTドコモ・ベンチャーズのほか、みやこキャピタルやジャフコ グループなどが参加したという。