“つながり脳”を仕事に活かす「SCARF」の力とは?
本書では、リーダーシップ分野に脳神経科学の知識を持ち込んだコンサルタントのデビッド・ロックが提唱する「SCARFモデル」を紹介しています。
SCARFとは、「Status(地位)」「Certainty(確実性)」「Autonomy(自律性)」「Relatedness(関係性)」「Fairness(公平性)」の頭文字をとったもので、ロック氏はSCARFが、お金以外の人を動かす原動力になると主張します。このSCARFのうち、“つながり脳”と関係のある項目として本書の著者が重要視するのが、「Status(地位)」「Relatedness(関係性)」「Fairness(公平性)」の3つです。
「Status(地位)」とは、高給の要職ではなく、周囲から認められる仕事のこと
成果主義の評価制度を導入している企業の経営者に、「Status(地位)」に関して聞くと、「高い給与、高い地位」のことだと回答するでしょう。しかし、このSACRFモデルの「Status(地位)」は少し意味合いが違います。それは、「組織の仲間に認めれること自体」を“地位”に含めています。雇用主である経営者にとっても高給な年俸を必要とせず優秀な人材の雇用を維持でき、かつ、現在の平均的なパファーマンスに留まっている従業員を一つ上のレベルに引き上げることができると、その効果を語ります。