AI insideは、京都府立医科大学との共同研究で、眼表面希少疾患であるStevens-Johnson症候群の数年後の眼表面所見の予後(経過の見通し)を予測するAIを開発した。
眼表面予後予測AIは、患者の前眼部写真を基に、指定難病であるStevens-Johnson症候群(SJS)および中毒性表皮壊死融解症(TEN)の眼所見が、数年後にどの程度進行しているかを予測できるという。臨床現場への導入により、医師は眼表面希少疾患の診療経験の有無によらず、重症度判定や予後予測が可能に。検証に参加した医師グループでは、知見の深い医師と同程度の予測パフォーマンスを発揮することを実証できたという。
同AIは、AI insideが提供するAIプラットフォーム上で、京都府立医科大学の研究チームが開発した。なお、同共同研究は医師の診断補助に直結する実用可能性が認められ、日本医療研究開発機構(AMED)の令和6年度「難治性疾患実用化研究事業」に採択されている。
経験豊富な医師が限られる希少疾患において、同AIを活用することで病状の早期発見や経過見通しができるようになり、医療サービスの地域格差の解消と、適切な治療の実現に貢献すると両者は述べている。