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人間が主役のデータインフォームド経営とは

「ゾクセイ(属性)」で分析する、企画業務におけるData-Informedの実務と考え方とは?

第4回

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重要顧客の定義から考える「ゾクセイの活用」

 「自社が“売りたい”商品を評価してくれている」顧客は、あなたの会社の強みを理解してくれている顧客です。その商品が、競合商品よりも優れていると評価してくれている顧客は、今後も、末永くお付き合いをしていただける可能性が高いと言えます。

 「特定の商品だけでなく、関連する色々な商品を購入してくれている」顧客は、あなたの会社に対する依存度が高い顧客です。ウォレットシェアが高い、という言い方もできます。あなたの会社との取引を切り替えようとすると、いろいろな商品を切り替えていくことになりますし、場合によっては取引先を大幅に増やす必要が出てしまいますので、積極的な切り替えに動きにくいと考えられます。

 「しっかりと利益が確保できる形で取引を行ってくれている」顧客は、あなたの会社にとって最も大切な顧客です。いくら取引額が大きくても、値引きが増えると利益は圧縮されます。もちろん、ボリュームディスカウントを行うケースは非常に多いと考えられますが、それでも「正規料金」で買ってくれている顧客をないがしろにしてよいとは言えません。

 それを踏まえて、上述した3つのゾクセイは、

  • ゾクセイ1)直近3年間で、主力商品Aの購入実績がある
  • ゾクセイ2)直近1年間で、購入商品カテゴリが〇種類以上
  • ゾクセイ3)直近1年間の総値引き率が X% を下回る
で選定した顧客をみると「自社が売りたい商品Aを購入し、且つ、その他にもいろいろな商品を取引してくれている関係性が深い会社であり、さらに、利益をしっかりとれるお客様である」ということになります。

 もちろん、この基準があらゆる企業に適用可能なわけではありません。しかしながら、大切なのは、自社にとって「重要な顧客」をしっかりと「定義」することです。今回は、利益率を用いましたが、利益額を重視する、という考え方もあってよいでしょう。あるいは、利益額の経年変化をみて“利益が増えている”ことを重視しても構いません。主力商品の取引額が最も大切だ、という企業もあると思います。場合によっては「問い合わせ数が少ない(手が掛からない)」というようなゾクセイが有効なこともありえます。

重要顧客のゾクセイ
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分析を実行に落とし込む、ゾクセイの活用

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この記事の著者

田中 耕比古(タナカ タガヒコ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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