NTTデータ経営研究所が事務局を務めるソーシャル・イノベーション・アライアンス・ジャパン・デンマーク(以下、SIA)は、デンマークのDigital Hub Denmark(以下、DHD)と連携し、デジタル社会の理想状態からバックキャスティングし、変革を推進する「日本・デンマーク 未来社会DX 共創プロジェクト」を開始した。
同プロジェクトは、SIAとDHDの連携により、デンマークが実現してきた理想的なデジタル社会形成の実践方法を、日本の企業・公共団体に適用し、従来のやり方では打破できなかった変革推進をサポートするもの。
理想状態からのバックキャスティング
デンマークが実現してきた、ウェルビーイング・サステナビリティ・イノベーションを高次元で成し遂げてきたデジタル変革の姿や、それに至るプロセス・アプローチを正しく理解したうえで、自社・自組織・地域のあるべき姿を構想し、変革を推進できるという。
カスタマージャーニーに沿った伴走支援
SIAは、デンマークの企業・団体と連携しながら、日本でデジタル変革を推進したい自治体・企業の支援を実施しており、DHDは、デンマーク型のデジタル変革の理想状態や実現方法に関するナレッジやコンテンツを有している。
両者のノウハウ・チャネル・コンテンツを組み合わせることで、デジタル変革を実現したい顧客に対して、視察単体ではなくカスタマージャーニーに沿って、事前・事後の接点を持ちながら、変革の伴走支援を行う枠組みを構築する。
変革に必要な先進ソリューションのマッチング
デンマーク国内のスタートアップ(Govtech、Climatetech、Healthtechなど)のうち、変革に必要なソリューション企業と必要に応じてマッチングし、変革推進をアシストできるという。
総務省「フロントヤード改革」への貢献
デンマークは、デジタルIDを用いたシンプルな体験設計、データ連携による効率的かつ利便性の高いサービス、行かない・待たない・書かないを追求したデジタル完結の行政手続きを実現している。
一方、総務省の「フロントヤード改革」は、住民との接点の多様化・充実化(オンライン申請の徹底、遠隔相談、来庁の事前予約)、待たない・迷わない・書かない・ワンストップ窓口の推進と、データドリブンの行政経営を推進しようとする事業であり、住民のウェルビーイングと行政組織の効率化を同時に実現するデンマーク型のデジタル変革と相性が良いという。
今後の予定
SIAとDHDの連携によるパイロットプロジェクト(共同現地視察ツアー)の企画、および2024年度中の実施を目指している。
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