シナモン(以下、シナモンAI)は、マルチモーダル対応の独自生成AIプロダクト「Super RAG」を大型アップデートし、ドキュメントグラフ構築機能を含む、さまざまなAI機能を標準搭載したパッケージ版を2025年1月中旬より販売開始予定であると発表した。
シナモンAIでは2024年3月より、一般的なRAGでは困難な、大量の複雑な形式の非構造ドキュメント(図表を含む営業パンフレットや事務手順書、社内規定など)を自動的に構造化することで、回答生成や文書生成などが可能となるSuper RAGを、個社ごとにカスタマイズし提供を開始。
Super RAGは、3つの独自技術「ドキュメント構造解析」「独自検索システム」「プロンプト最適化」を、Azure OpenAI Serviceなど、既存のLLMサービスと組み合わせることで、正確かつ高度な回答を生成可能にするという。
同社のテストデータ値では、一般的なRAGを使用した場合、約40%の精度であったタスクについても、Super RAGでは90%超の精度を達成したとしている。
今回発表のSuper RAGパッケージ版では、複雑な非構造ドキュメントを自動的に構造化し取り込み、ノーコードによるAIアシスタントの作成、ドキュメントグラフを利用した検索、各種システムやアプリケーションとの接続をワンストップで提供するという。
なお、Super RAGパッケージ版販売に向けて、性能検証・仮運用できる試験運用版を提供開始。試験運用版は、企業が保有する既存のアプリケーション機能を活かしつつ、Super RAGの各種AIシステムを利用できる仕組みを低コストかつ1ヵ月程度利用できるという。
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