ジェネックスは、カルビーが取り組む新規事業である、工場従業員・飲食店向けサービスプラットフォーム「FOOD for FACTORY」の事前注文システム開発を行った。

事前注文システム開発の背景
カルビーでは、地域の飲食店と工場をマッチングさせ、工場敷地内にポップアップストアを定期的に展開する「FOOD for FACTORY」を展開している。「FOOD for FACTORY」事業を推進する上で、工場で働く従業員から人気の商品が売り切れてしまうという課題があったという。特にお弁当などの食事系メニューは「事前予約しておき確実に購入できるようにしたい」という従業員のニーズがあったと述べた。こうした背景から、ジェネックスでは既存のモバイルオーダーシステムを改修し、事前注文システムの開発を行った。「FOOD for FACTORY」では「とどろく事前注文システム」の活用によりニーズを満たした結果、利用者数および満足度の向上につながったとしている。
「とどろく事前注文システム」について
「とどろく事前注文システム」は、工場と飲食店をつなぐプラットフォームとしての役割を果たており、工場で働く従業員が注文できる専用のサイトを提供。既存の注文システムでは注文時に会員登録の手続きが必要だが、既存のモバイルオーダーの仕組みを改修することで会員登録することなく手軽に注文できる仕組みを構築した。
事前予約受付時に整理番号を自動的に発番しているため、当日の商品受け渡し時にも円滑に運営できるという。
また既存のプラットフォームでは対応が難しかった、複数の工場からの注文も、工場ごとに予約サイトを作成する機能を独自に開発することで、どの工場から注文があったかをシステム上で識別することが可能。

「とどろく事前注文システム」導入の効果
1.工場で働く従業員が好きなタイミングで事前注文できる
これまでは工場内の人数が多いため、各セクションの担当者が注文を取りまとめて「FOOD for FACTORY」の事務局に注文の依頼をしていたという。「とどろく事前注文システム」導入後は、工場で働く従業員のタイミングで注文ができるようになり、工場側の負担も軽減できたと述べた。
2.飲食店のフードロスと販売の機会損失を削減
事前予約の仕組みがない場合、飲食店は工場ごとに販売の個数を予測し、商品の準備を行っていたという。この場合、人気の商品が売り切れてしまい欲しい人が購入できないといった課題や、商品の販売に偏りが生じ売れ残ってしまうといった課題があった。「とどろく事前注文システム」導入後、これらの課題解決に寄与したと述べた。
3.バックオフィス業務の効率化
「FOOD for FACTORY」では、工場から依頼を受けた予約数を事前に集計し、飲食店に伝達する必要があったという。期限内にオーダーがない場合、工場の担当者に確認をするなどのオペレーションが発生していた。
「とどろく事前注文システム」を利用することで、飲食店で直接は受注状況を確認できるようになったとしている。また、受注の状況のメールがリアルタイムに配信されるため、商品の準備も円滑になったという。このように、注文数の報告や調整といった業務に係る工数を大幅に削減できたと述べた。
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