KPMGコンサルティングは、地図やGPSなどの地理空間データとAIの強化学習技術を併用し、路線バスの運行ルートの最適化に向けた支援サービスの提供を開始した。
同サービスでKPMGコンサルティングは「KPMGモビリティ研究所」およびKPMGアドバイザリーライトハウスと連携し、利用者の移動需要や運行時間の短縮など、複雑に絡み合うさまざまな要因を総合的に考慮して最適な運行ルートの導出を支援する。

移動需要の可視化および推計
移動需要のデータとしてGPSデータを活用し、時間帯別・移動手段別のODデータ(出発地から目的地までの移動実績データ)を取得して、多く見られる移動パターンを、顕在需要として可視化。また、鉄道や自動車など他の移動手段による移動需要から、路線バスへの転換の可能性を潜在需要として考慮するため、ODデータを基に粒度の細かい行動ログを分析して移動と滞留の主要なパターンを抽出し、路線バスがカバーできる移動需要として特定する。
運行ルートの最適化
AIの強化学習アルゴリズムを活用し、現時点のバス停から次の行き先として任意のバス停を選んだ際、カバーされる移動需要および所要時間を考慮した経済的価値を算出する仕組みを構築。これにより、移動需要の満足と運行時間の短縮を満たすとともに、運行エリアの拡大や車両台数の増大、時間・エリア、乗車定員などの制約など、変化する移動需要の状況に応じた最適な運行ルートを割り出すことが可能となる。
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