2025年10月15日、Mutureは、大企業の組織変革や新規事業立ち上げの現場で役立つ「パターン・ランゲージ」を無償公開したと発表した。「パターン・ランゲージ」は、これまで同社が大企業の変革プロジェクトを支援する中で培ってきた実践知見をもとに構築されている。

今回公開した「パターン・ランゲージ」の特徴として、複雑な組織課題に直面した際に共通して現れる課題と、その解決策を「成功の型」として抽出し、誰でも参照・活用可能な形式でまとめている点が挙げられる。プロジェクトの課題と解決策を「パターン」として整理することで、現場で再利用可能な知識資産として活用でき、理論にとどまらず現場で直面する具体的な課題に即した実用性を重視している。
Mutureは、「パターン・ランゲージ」をオープンな知識基盤として公開し、今後も新たな事例の追加や、ユーザーやパートナー企業からのフィードバックを取り入れながら、知見の継続的なアップデートを行う方針である。これにより、大企業の組織変革に挑戦する際の再現性向上と、実践で得た知見の社会的共有を目指す。
今回の公開の意義について、Mutureは一社での知見の独占を避け、変革現場で得た知識を社会に広く開くことが重要であると述べている。多様な組織や個人が変革へ挑む中で、共通の知識基盤として活用されることで、組織変革の取り組みが加速することが期待されている。
本ガイドラインは、変革を推進するリーダーや現場担当者、経営企画部門など、大企業の組織変革や新規事業に関わる幅広い層に対しての実用的な指針となる。抽象的な理論だけではなく、現場でどのような課題が発生し、それにどのように対応してきたのかを具体的に示すことで、組織的な学習と知識の蓄積を支援する。
「パターン・ランゲージ」は、Muture公式サイト特設ページ(「現場から生まれた、大企業組織変革支援のレシピ」)から無償で閲覧可能となっている。今後も事例を追加し、変革現場の最前線から得られる知見を柔軟に反映していく予定である。
経営企画部門や変革推進の現場では、再利用可能な知識や成功事例の体系化が求められてきた。今回の知見公開を通じて、Mutureは組織変革・デジタル変革・新規事業領域における現場の取り組みの活性化と、変革を担う人材の後押しに努める。
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