連載・コラム ビジネスアーキテクト養成講座

チャネルを組み合わせて価値提案を高める

第8回

[公開日]

[著] 白井 和康

[タグ] ビジネスモデル 競争戦略

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複数の役割があるチャネルと購買サイクルとは?

購買サイクルを正しく理解する

 特定のチャネルは、複数のマーケティング上の役割を果たすことがあります。したがって、その役割ごとにサブ要素であるリンク機能として定義すると便利です(図4)。

リンクの定義と属性図4.リンクの定義と属性

 リンクの重要な属性は、価値提案に関する顧客と事業体間の全てのコンタクトポイントを反映する購買サイクルです。購買サイクルには、購買前(認知や評価など)、購買時(契約・支払やデリバリーなど)、購買後(付加サービスや再購買の促進など)の3つがあります(図5)。

購買サイクルの種類図5.購買サイクルの種類

 購買ライフサイクルをベースとした効果的なチャネル設計をするためには、各段階におけるターゲット顧客の目的と想定する行動を理解し、適切な対応を図る必要があります(図6)。

購買サイクルの目的と対応図6.購買サイクルの目的と対応

リンクをオファーの一部として位置付ける

 皆さんの中で、コンビニエンス・ストアで買物をしたことがない方は少ないでしょう。また、アマゾンで書籍を購入される方も多いでしょう。なぜ我々は、コンビニエンス・ストアやAmazon.comを利用するのでしょうか? 扱っている商品が極めて差別化されているわけでも、格段に安いわけでもありません。それは、チャネルリンク機能が利便性(時間や労力の削減)というオファー(価値提案のサブ要素)の一部を担っているからにほかなりません(図7)。

オファー属性の継承図7.オファー属性の継承

 さて、例によって概念モデルで描写してみましょう(図8)。オファーとリンクは、「リンクは、オファーの一部となることがある」という関係にあります。言い換えれば、リンク属性はオファー属性を継承することがある、といえます。

概念モデルによる表現図8.概念モデルによる表現

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