2025年10月29日、博報堂のミライデザイン事業ユニットは、AIを活用した研究開発人材のマッチングプラットフォーム「CoA Researcher」を運営するCoA Nexusへの出資を発表した。今回の出資は、ディープテック分野における専門人材への関心が高まる中、同領域での取り組みを強化するものだ。

ディープテックとは、大学や研究機関で長期間にわたって進められた先端的な科学技術で、社会に大きなインパクトを与える可能性のある技術を指す。近年、世界的に注目が集まり、科学技術を基盤とした新産業創出への期待が高まっている。一方で、こうした分野で活躍する研究開発人材の確保と育成が課題となっている。
CoA Nexusは、「研究革命で豊かな未来を」を掲げ、企業とアカデミアの橋渡し役となるスタートアップだ。提供する「CoA Researcher」では、AIを用いて国内外の研究者の専門性やスキルを可視化し、企業と最適にマッチングする。この仕組みにより、研究開発領域での人材流動性を高めるとともに、イノベーションの創出を支援している。
博報堂は、事業投資領域での取り組みの一環として今回の出資を行った。今後は自社の強みであるクリエイティビティやマーケティングの知見と、CoA Nexusが持つグローバルな研究者ネットワークを組み合わせ、ディープテック領域における研究者や企業への支援を強化していく方針だ。
ミライデザイン事業ユニットは、多様なパートナーとの連携によって、社会課題の解決と新たなイノベーションの創出を目指している。経営企画部門や新規事業担当者にとって、専門人材と企業を結ぶマッチングプラットフォームは、今後の競争力強化や新事業の推進において重要な基盤となるだろう。
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