大日本印刷(DNP)は2026年4月10日、Brandismとの協業による新しいマーケティングアプローチ「アクティベーションプランニング」の展開を開始したと発表した。本サービスは、企業が抱える「戦略が生活者の行動変容に直結しない」という課題に対応し、ブランド戦略の立案から施策の設計・実行、そして効果検証に至るまで、生活者の行動変容を起点として一貫して支援する。

この取り組みでは、Brandismのブランド戦略立案、調査設計・分析、コンセプト開発力と、DNPが保有する行動デザインの知見を融合させている。両社の強みを活かし、施策実行を通じて各企業ブランドの価値再設計と強化を図る。
従来のデータ活用に頼った戦略設計から一歩進め、売上に直結する要素を分解・可視化する新たなKPI設計を導入する。これにより、ブランド戦略と売上の関係性が明確化される。さらに、セグメント・ターゲット・ポジショニングの再定義や、生活者の行動障壁を把握した上で「行動を後押しするための仕掛け」を戦略的に組み込む点が特徴である。
「アクティベーションプランニング」のプロセスは、まず生活者の行動データやインサイト分析を起点に、商品・サービスのポジショニングとターゲットの再定義(WHO)、価値・ブランドコンセプトの設計(WHAT)、生活者との接点を横断するコミュニケーション、売場・体験設計(HOW)までを一体的にプランニングする。これにより、マーケティング戦略から店頭・販促・デジタルメディアを活用した施策の実装・検証までの一貫支援が可能となる。
背景には、広告・EC・SNS・店頭など、企業と生活者との接点の多様化による施策の複雑化がある。個別最適化された活動が全体最適や効果の見えにくさを招く中、戦略と現場実行のギャップや行動変容に至るまでの課題が浮き彫りとなっている。DNPはBrandismと連携し、戦略と実行の一体化に取り組むことで、ブランド価値向上に貢献するとしている。
具体的な導入事例として、DNPはフジッコの豆事業に対し、ブランド戦略やポジショニングの再構築、業務フローの再設計を支援。各施策のデータを整理・可視化し、生活者の行動履歴の収集分析によるトラッキング体系や、ファネル分析と連動したKPI設計により、生活者起点のマーケティング高度化と業務プロセスの変革を図った。

DNPは今後、この「アクティベーションプランニング」を広範な業界で展開し、2028年度までに累計売上20億円の達成を目指す。また、「トレードマーケティング」との連動により、ブランド起点の戦略と売場起点の実行支援を結びつける新たな価値提供にも注力する。
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