金融事業者を中心にビジネスモデルが変わる-取引契約でのブロックチェーン技術のインパクト
これまで契約の執行は、月末締めの翌月払いなどがスタンダードだ。モノやサービスと引き換えにお金が動くのが必須条件でありながら、それが叶わなかったのは、1つ1つのトランザクションに費用がかかるためだ。
そこで与信という形で執行に猶予を与え、その与信を利用するビジネスモデルや時間差を利用した会計処理なども当然のごとく存在していた。たとえば、翌月末払いの債券を銀行が現金化するファクタリングなども該当する。しかし「今買ったものは今決済」という世界が実現すればファクタリングは不要になり、その代わりに、たとえば「事前の仕入れのための費用を銀行が支える=トランザクションレンディング」などの新たなビジネスモデルが発生すると予想される。