True Dataは2026年2月12日、AIスタートアップとの戦略的連携を視野に入れたコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)事業を開始したと発表した。本事業は、購買データやリテールテック、AI・データサイエンス領域を主な投資対象とし、将来性の高いAIスタートアップへの出資や事業連携を通じて、True Dataが保有するデータ基盤を活用した新たな事業創出を目的としている。

True Dataはこれまで、ID-POSデータをはじめとする購買データの収集、分析、提供を通し、小売業や消費財メーカーへの意思決定支援を行ってきた。近年はインフレの定着や販売チャネルの多様化、さらには3rdパーティークッキー規制の進展により、消費者理解やデータ活用手法が大きな転換期を迎えている。これを受け、同社は購買行動の高度な解析やAI活用による意思決定支援と新たなデータ外部展開などを推進すべく、スタートアップとの連携強化に踏み切った。
CVC事業の主な目的は、購買データとスタートアップ技術の統合による新サービスの創出、小売業や消費財メーカー向けソリューションの高度化、データ資産価値を高める外部連携モデルの構築、将来的なM&Aや資本業務提携の選択肢拡充である。単なる財務リターンの追求ではなく、True Dataとスタートアップが共に成長できる事業共創型CVCを目指す。
投資活動は、自己資本による直接出資およびベンチャーキャピタルファンド(VCファンド)へのLP出資の形で行う。2025年6月には、AIエージェント・DX領域やDeeptechを投資対象とするON&BOARDが運営するファンド、およびANOBAKAが運営するファンドへの出資も実施。これにより有望スタートアップへのアクセス拡大と連携機会の創出を強化する。
CVC事業は社内に投資・事業共創機能として設置され、AIや機械学習、リテールテック、FinTech、マーケティングテックなどを主要な分野として事業価値創出を推進する。代表取締役社長の米倉裕之氏は、「6,000万人規模のリテールデータや顧客基盤、現場知見と、AIスタートアップの技術を掛け合わせ、消費財・小売業の価値を共に高めたい」と述べ、協創による事業成長への意欲を示している。
またTrue Dataは、単なる出資にとどまらず、データ連携やPoC、共同プロダクト開発、顧客基盤を活用した事業展開など実業での連携も強化している。CVC投資や事業共創へのパートナーシップを希望するスタートアップからの問い合わせも受け付けている。
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