Incertoは、経済学のアプローチを軸としたAI開発・コンサルティング事業の強化を発表した。今後は情報の非対称性への対応、インセンティブと契約設計、因果推論、メカニズムデザインなど、経済学が扱ってきた知見をAI開発に本格的に組み込み、企業の経営課題に応じたカスタマイズ支援を推進する。

Incertoはこれまで、AIを活用した文書処理自動化や業務効率化、AIエージェント導入支援など複数領域に取り組んできた。今回の取り組み強化により、AI単体では扱いにくい施策の因果効果検証や価格・需要判断、最適配分、情報の非対称性に起因する契約やインセンティブ設計まで幅広く対応する体制を整える。
具体的な強化対象領域は以下の通りである。
- 因果推論による施策効果検証:マーケティングや業務改善の効果測定、運用変更時の判断材料とする。
- 価格設計:値上げ・値下げ、クーポン設計や価格帯見直しなどを小売やEC、サブスクリプションサービス等で実施する。
- 需要予測:製造や物流、店舗運営での在庫・発注などの運用設計や人員配置に活用する。
- 配分・マッチング設計:リソースや営業配分、人材マッチングなど、マーケットデザイン手法を応用する。
- インセンティブ設計:営業マネジメント、組織運営、サプライチェーン分野の課題解決にメカニズムデザインの考え方を活用する。
- 集合知の活用:外部情報や市場予測データを経営判断、リスク予測、外部環境のモニタリングに活かす。

これらの領域に対し、組織の現場に即した形で設計から実装までを一貫して支援する。サービス提供は、プロジェクト単位の個別対応から継続的な伴走まで、顧客ごとの業務フローやデータ環境、意思決定プロセスを踏まえてカスタマイズされる。なお、サービスの詳細や料金体系については個別対応となり、具体的なサービスパッケージは今後順次発表する予定である。
また、経営層やDX/AI推進担当者向けに、経済学アプローチを組み合わせたAI活用の無料ヒアリングも提供しており、業務フローの整理や適用可能領域の診断、優先分野の提案を行っている。
代表の佐藤碧人は、「AIだけでなく予測対象や施策設計、因果効果の検証が重要な論点となる。経済学知見の導入で企業に新たな選択肢を示していきたい」とコメントしている。
今後は具体的な事例やサービスを段階的に整備し、現場の業務に即した支援を継続していく方針である。
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