データセクションとデジタルインテリジェンスは、ビジネスに活用可能なデータが増え続けている状況下において、2014年4月に、データエクスチェンジコンソーシアムを設立し、日本におけるビッグデータ活用の推進に寄与してきたという。
インターネットイニシアティブ、富士通総研、ブレインパッド、エム・データ、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター、デジタルハリウッド大学などから強力なバックアップを受け、さらには経済産業省平成26年度補正予算事業「先端課題に対応したベンチャー事業化支援等事業」の委託業務を通じて、データ活用のための実証実験やノウハウ蓄積を進めてきたとしている。
こうした取り組みの中から、データエクスチェンジコンソーシアムの会員企業間では、ビジネスベースで実現可能なプロジェクトや、新たなイノベーションのアイディアも生み出されているという。
一方、日本国内には、企業によるデータ活用のための課題がまだまだ多く見られるため、これらの課題を解決し、新たなビジネスやイノベーションを推進するためには、データエクスチェンジプラットフォームを構築することが重要であると判断したという。データエクスチェンジプラットフォームを構築するために、データエクスチェンジコンソーシアムおよび経済産業省委託事業での取り組みをベースに、図のような展開をしてきた。
J-DEXは、日本でデータエクスチェンジが活性化するためのあらゆる周辺事業を提供する。たとえば、グローバルな視点での先行事例の研究・各種プレーヤーとのアライアンスを通じた新規事業・AIに関する研究・ビッグデータ分析事業・データ活用のための各種ガイドライン作成・その他各業態との協業を前提とした啓蒙活動などを提供する。
データエクスチェンジコンソーシアムでは、企業データのビジネス活用に向けた実証実験を行っており、複数社によるさまざまなデータを掛け合わせた、企業間のデータ連携や新しい分析アイディアの具体化、データ活用ソリューションの開発支援などを行ってきた。
想定される事例される事例は次のとおり。
- 「シングルソースパネルデータ(メディア接触/購買/趣味・関心)」×「健康管理ゲームのデータ」⇒消費活動だけでなく、健康管理にも気配りしたライフスタイル診断・指南サービス
- 「市町村単位の消費電力データ」×「近隣商圏の売上・顧客データ」×「気象・地理データ」⇒商品仕入や物流最適化、需要予測に使える新しい指標を開発し、地方創生を支援
- 「農地ごとの栽培履歴データ」×「農業機械の稼働・故障データ」×「生鮮食品店の売上データ」⇒超省力・高品質の農業を、農業機械の製造バリューチェーン、生産物の需要予測の面でも実現
新会社J-DEXの主な事業内容は次のとおり。
- 公正性・安全性・信頼性を備えた最適なデータ取引市場の提供
- 企業のビッグデータ活用に関するコンサルティング事業
- データ活用の為の各種ガイドライン策定
- ビッグデータ並びにAIに関する研究