DIGGLEは2025年12月24日、経営管理プラットフォーム「DIGGLE予実管理」にて、対話型AIエージェント「FP&Aエージェント」の提供を開始したと発表した。本AIエージェントは、経営資源の戦略的投資判断を迅速かつ効率的に実現することを目的としている。
「FP&Aエージェント」は、ユーザーからの質問に応じて「DIGGLE予実管理」環境内のデータへアクセスし、網羅的に分析を実施。分析結果の返答やシミュレーション、図表作成までを対話形式で行う。FP&A分野の専門知識に基づき、複数の分析提案も可能とするアドバイザー機能を搭載している。これにより、社内情報の収集や要因分析に要する時間が平均30秒から数分程度に短縮されることが見込まれる。経営判断までのリードタイム短縮や、情報に基づいた質の高い意思決定を後押しする点が特徴だ。
本開発の背景には、経営現場から上がる「情報収集に時間がかかり、リアルタイムな判断が難しい」といった課題がある。経営判断の質を高めるには、事業進捗やKPIと計画値との差異の要因把握が重要だが、情報伝達の階層構造により、要因特定までに時間がかかっていた。DIGGLEは、AIが業務の一部を担うことで、経営企画・FP&Aが経営者や事業部のパートナーとして機能し、少人数でも高度な経営管理を実現する環境構築を目指している。
今後DIGGLEは、ユーザーからのフィードバックや利用データをもとにAIエージェントの機能強化を段階的に進める計画だ。特にAI精度向上のためには、データベースの拡充と品質向上が重要とし、多角的なアップデートに取り組む。これまで「DIGGLE予実管理」は「カネ」にフォーカスした事業展開をしてきたが、今後は「ヒト」「モノ」「カネ」のリソース全体最適化を志向し、複数プロダクトの提供を進めている。
「DIGGLE予実管理」は組織間の距離を縮め、経営情報の社内流通や余剰予算の可視化といった機能を通じ、スピーディーな経営判断を支援するプラットフォームである。2024年度には予実管理SaaS市場で高いシェアを獲得している実績もある。
DIGGLEは今後、経営企画部門をはじめとした企業の経営管理領域において、AIとデータを活用した実務変革を促進し、企業価値向上の基盤づくりを支援していく方針だ。
【関連記事】
・DIGGLE、AI構想を発表 「FP&Aエージェント」の実現に向けたロードマップも公開
・SmartHRが経営管理プラットフォーム「DIGGLE」を本格導入
・DIGGLE、「DIGGLE売上予実管理」を提供 売上構成を徹底分析して真の収益源を可視化
