苦境に立たされたパソナグループ
パソナグループが苦境に立たされた09年度から11年度(5月まで)にかけて行ったM&Aはパソナテックを含め3件、いずれも対象企業の売上高は小さく、売上高の大幅な下落を補うに至らない。パソナグループの売上高が回復に転じたのは12年5月期からであるが、この期から買収対象の規模感が増しているのは偶然ではない。この期に買収した安川ビジネススタッフとキャプランの2社の売上高を合わせると181億の売上増となる。
その後もビーウィズやメディカルアソシアなど、従前に比べると規模感のある買収を重ね、14年にはパソナグループにおいては過去最大規模のM&Aとなるパナソニックビジネスサービスの買収を行う。回数を重ねることでM&Aのノウハウを高め、大ぶりな案件を狙い始めた感がある。