パネル—アジア女子大学で学んだ経験と人生の選択
今回のアイエンガーさんの講演は、次世代のリーダー育成を目的として2008年バングラデシュに設立された国際大学、アジア女子大学(Asian University for Women: AUW)の運営を支援するために毎年開催されている寄付金を募るイベントの一部として行われた。
講演後は、アジア女子大学支援財団理事メンバーでもあるアイエンガーさん、アジア女子大学の2014年度の卒業生2名(バングラデシュ人のシャミーン・アクティさんとベトナム人のタラン・ティ・フォン・ギャンさん)、OECD東京センター所長、村上由美子さんがパネリストとして登壇、ゴールドマン・サックス証券株式会社副会長、グローバル・マクロ調査部アジア部門統括、チーフ日本株ストラテジスト、アジア女子大学支援財団理事メンバーのキャシー・松井さんが司会を務め、教育と選択について話し合った。(以下は各パネリストの発言要旨)
シャミーン・アクティさん:
教育熱心だが貧しい家庭に育ち、大学進学を望める環境ではなかったが、あるときアジア女子大のパンフレットを目にし、「将来のリーダーを育てる」という理念に惹かれ、AUWへの進学を志した。入学後はアジア研究を専攻。様々な文化や宗教のバックグラウンドを持つ学生たちと大学生活を共にし、他者の考えに耳を傾けることやチームワークの大切さを学んだ。現在は国連難民高等弁務官事務所のインターンとして、難民キャンプで各種の調査プロジェクトに関わっている。今後はジェンダーの問題に取り組み、男女参画はあっても平等が実現していない途上国の状況を改善していきたい。