自治体職員のデータ活用スキル向上を狙った課題解決プロジェクト始動!
新潟県燕市および弥彦村において、行政課題を客観的なデータを活用して解決し提案するスキルを身に付けるべく、地方自治体に向けた身近なテーマと実際のデータを使った約4か月間のプロジェクトを行っている。メンバーも多様な部署から集まり、まさにダイバーシティ環境で共通の行政課題に取り組む実践的な活動だ。地域生き残りのための課題に、“人材ソフトスキル”という切り口から攻めるという燕市の鈴木市長の強い思いから始まり、プログラムのデザインからチームディスカッションのリード、分析作業まで私が側面サポートをさせて頂いている。私自身、日産自動車にて数多くの経営課題プロジェクトをリードした経験もフルに活用しつつ、実践的な思考法やテクニックをお伝えしている。
4か月とはいえ、実際にチームで直接集中的に議論する機会は3~4回に留まり、限られた時間とデータの中で、最終結論(ストーリー)を作り上げるというなかなかハードな体験だ。
この活動を通して、参加メンバーが得られるものは主に次のものだ。
- 課題解決のためのプロセス・考え方やテクニック
- 課題を深く捉えるためのデータの扱い方
- 提案を客観的、合理的に主張するためのデータの扱い方
昨年度同じ形で取り組んだ「観光振興」というテーマ(本内容は拙著『そうか、ここが問題だったんだ!がどんどん見えてくるデータの読み方・活かし方』(大和出版)でドキュメンタリー化)に続き、今年度は「地場産業をどう活性化すべきか」に取り組み始めた。“素晴らしい”提案がこの限られた時間内で出るのかどうかの保証は現時点では何もないが、今年度は新しく導入された「RESAS(地域経済分析システム)」というツールを新たに取り入れてみようと考えている。
では、一体このRESASとは何なのだろうか。これまで私が理解した範囲でお伝えしたい。