「抜擢される社員」と「外される社員」のギャップを埋める
日清食品の人材抜擢は、若手が「手を挙げること」を重視していると日清食品ホールディングスの人事部の橋本氏は言う。日清食品では、入社2年目研修ではメンター制度をとり、3、4年目では海外トレーニーやマーケットトレーニー制度での研修を行なう。海外トレーニングへの応募は、2年目から受付、応募した人間から海外での経験を積む場所を提供していく。
30代以降は、早期昇進制度で促していく。日清食品の場合、ブランドマネージャが花形の一つだ。当然、こうした花形の職種には限りもある。人事としての仕事は、こうした異動や昇進を、現場のリーダーとの調整でやりきるところだという。
若くしてブランドマネージャーになる人間もいるし、はずされる人間もいます。各部門長と膝を突き合わせてコンセンサスを作っていく。これを全社、全部門で取り組んでいくのが、人事のある意味で泥臭い仕事です。(橋本氏)
外される人間には、異動先のポストの重要性を納得させ、どれだけモチベーションを維持できる仕事を用意できるかも、人事の腕の見せどころだと橋本氏はいう。