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労働市場の「イグジット/ボイス」問題を超える対話する組織──丸紅國分社長と大阪大学安田准教授の対話より

at Will Work主催「働き方を考えるカンファレンス2018」レポート Vol.3

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労働市場の“イグジット”と“ボイス”問題──「機会の提供」と「対話する組織」

安田洋祐安田 洋祐氏(大阪大学 大学院経済学研究科 准教授)

安田:日本の労働市場では、一度会社を辞めたらキャリアの価値が下がる場合が多かった。キャリアにおけるセカンドチャンスが与えられてこなかったことは、企業の競争力にとっても負の影響を生んでいたと感じています。
仕事に限らず、何かトラブルが起きた時、当事者は「イグジット(出る)」か「ボイス(声をあげる)」のどちらかの対処をとると言われています。レストランで料理がまずかった時には店を出るか、店員に意見するかのどちらかの行動をとるというふうに。
日本の労働市場では、会社を辞めるという「イグジット」を取りにくいので、不満があっても一社にとどまりやすい。だからといって「ボイス」をあげても「どうせこいつは辞めないだろう」と上司がまともに対応しない。結果、ボイスすら上がらなくなり、企業全体の労働生産性が低下したり、過労死のような問題が生じたりする。こういった負の連鎖が起きていたと感じます。

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