4億枚のパーソナライズ広告をAIで自動生成し、1日で3兆円弱売り上げたアリババ
楽天株式会社執行役員兼楽天技術研究所代表の森正弥氏は、インターネットの時代になってスケーラビリティが変わったと話す。楽天株式会社でも一人の研究者がAI関連の研究を2年間行って、流通総額を数百億円規模で押し上げたことがある。AI関連の研究によっては市場全体を変化させる可能性すらある。こういった状況を踏まえると、研究者に数千万円の報酬を支払っても経済合理性はあると話す。
森氏は中国、シンガポールの状況もアメリカ同様、日本よりも格段に進んでいると指摘する。例えばドローンの研究に関しても、日本では規制が強く、安全面を考えて人が通りうる可能性のある場所で飛ばすことができないが、中国やシンガポールはそういった規制がなく、ドローンを自由に飛ばして研究することができる。こういったアグレッシブに研究できる環境がある上に、アリババグループの投資額が年間1兆円といった話もあるように研究費も潤沢だ。現在、AI関連の重要な論文はアメリカに次いで中国が出しており、日本が勝負にならないレベルになってきていると話す。