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「インサイトフルな組織」とは?

玉石混淆の“玉”を発見する「オポチュニティマップ」──成長市場で延命した企業はインサイトを発見できない?

第3回

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 前回は、企業の専門性というバイアスによる失敗例や、情緒のみをとらえたアイデアによる失敗例を紹介した。この事例から、インサイトからアイデアを生み出す企業の立場で、なぜインサイトが有効なのかを解説した。今回から、インサイトを活かしたビジネスプロセスについて、具体的にみていく。まずは、市場のどこに機会があるのかを探る「オポチュニティマップ」について紹介する。

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“インサイトレス”な企業に見られる業務プロセスの問題点──コトラーのSTP分析でインサイトを導けるのか?

 インサイトフルな組織と、インサイトレスな組織。両者の違いは、組織がインサイトからイノベーションを導く業務プロセスを持っているか否か、によって見極められる。業務プロセスにインサイトを用いるフェーズが含まれていないのに、組織はインサイトフルである、といったことはあり得ないからだ。ゆえに、インサイトレスな組織かどうかは、組織の問題と捉える前に、「業務プロセスの問題」と捉えたほうが適切であろう。

 マーケティングの業務プロセスにおいて、多くの企業で用いられているフレームワークが、フィリップ・コトラーの提唱したSTP(Segmentation、Targeting、Positioning)分析である。コトラーの名を出すまでもなく、この考え方は現代のマーケティングにおいて主流の考え方となり定着している。セグメンテーションとターゲティングは「誰に対して」を定める作業であり、セグメンテーションが「市場細分化」としてSTPの最初のステップに置かれる。市場を分析し、顧客をいくつかのグループに分類することで、その市場がどのような構造になっているのかを理解する行程である。

 ここで考えたいのが「どのような分析軸を設定してセグメンテーションを行うのか」という問題である。

 性別や年齢などのデモグラフィック、地理的要因であるジオグラフィックといった容易に測定可能な軸だけでは限界があり、そこでサイコグラフィック(心理的要因)やビヘイビアル(行動変数)といった軸が重視されている。

 それらの軸をベースとして作られ、多くの企業で実際に用いられているのが、顧客ニーズに基づく「ニーズセグメンテーション」である。リサーチや実際の購買データ等に基づいて顧客のニーズを分析し、複数のセグメントに分類する。それぞれのセグメントに愛称やコードネームがつけられ、チームで共有される。そして、ターゲティングの段階で「今回の新製品はセグメントAをターゲットに設定する」といった形でプロジェクトが進行していく。

 私たちは、このニーズセグメンテーションを用いることに問題があると考えている。

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成長市場を生きた企業が陥りがちな、ニーズセグメンテーションの落とし穴

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この記事の著者

大松 孝弘(オオマツ タカヒロ)

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