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なぜ大企業のDXは進まないのか──ゆめみ片岡代表が語る、新たな「組織構造」と「意思決定プロセス」

Biz/Zine Dayセミナーレポート Vol.2:株式会社ゆめみ 片岡俊行氏

 企業課題として不可避な「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」だが、大企業ほどその実現に苦戦していると言われている。その成功のカギを握るのは、顧客体験や生産性の向上だけではなく、インターネット時代にあわせた組織変革にあるという。はたして、どのように組織変革を進めていけばいいのか。具体的な手法やコツはあるのか。10月9日に開催されたBiz/Zine Dayに株式会社ゆめみ代表取締役の片岡俊行氏が登壇し、自社や顧客企業の組織変革に携わった経験をもとに、DX推進に必須となる「事業と組織の両面からの具体的な変革の手法」について講演を行った。

[公開日]

[講演者] 片岡 俊行 [取材・構成] 伊藤 真美 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 顧客体験 CX DX アジャイル組織 マトリクス型組織

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産業革命時代の組織でいいのか。DX推進でネックとなるのは旧来型組織?

 パートナー企業との連携のもと「BnB2C事業」と銘打ち、多くのクライアントのWebサービスを開発している株式会社ゆめみ。支援するサービスを利用するトータルの閲覧者は毎月5,000万人になるという。代表の片岡俊行氏は「開発や製作だけでなく、DXに関するあらゆることを全方位で支援できるようになった。そこに至るまでの20年間は受難と変革の歴史だった」と語る。

 転機となったのは、従来型の経営管理を実施していた2011年頃、某ファーストフードチェーンの大規模かつ難易度の高いWebサイトで大障害を起こしたときだという。複雑性の高いプロジェクトマネジメントが求められる中、疲弊して部長職を辞退する人が続出。片岡氏も加わってなんとか凌いだが、「人の問題ではなく、組織の問題」と大反省をすることとなった。その後、マネジメントの“役割分散”が可能な組織を目指して試行錯誤を行い、さらに自社の企業規模が拡大する中で「アジリティ=俊敏性」を担保するために役割だけでなく“権限分散”を行って組織を変革してきた。

 そんなゆめみが、現在、クライアントの課題として取り組んでいるのが「DX=デジタル・トランスフォーメーション」だ。しかし、ただ漫然とデジタルへ置き換えればいいというものではなく、「なぜDXなのか」という背景を理解することが重要と語る。

 片岡氏は、「産業革命は技術的進化によって生産効率が加速度的に向上したが、その進化に呼応する形で“機械的な組織”を作り出すことでさらなる効率性の向上につながった。つまり、生産技術の向上とともに、組織もまた変わらなければ成果が得られない」という。

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 片岡氏は、「インターネット革命も含むDXも同様」と語る。デジタル化によってモノやサービスの陳腐化のスピードが加速度的に向上し、未来の不確実性が高まる。適応するには、組織も同様に“インターネット的”となり仮説・検証のサイクル速度を向上させることが必要だ。

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 実際、既にゆめみの顧客企業、特に小売・流通業などではAmazonなど巨大EC企業とどう戦うか、既存の店舗を強みとする戦略的なDXが考えられ、かつ組織変革もあわせて進行している。変革を成功させるのはトップの決断に他ならないが、継続的に変革をし続けるためには、組織全体が変わらなければならない。

 しかしながら、組織がいきなり変わることは難しい。そこで、片岡氏は「既にインターネット的組織を実現している異質なパートナーと組むことが有効」と語る。この後の講演では、ビジネスにスピードと変化への柔軟性が求められる時代に、“異質なパートナー”から得られる「品質と顧客体験」のバランスのとりかた、DX時代に対応した組織変革の道筋が語られた。

片岡俊行株式会社ゆめみ 代表取締役 片岡 俊行氏
1976年生まれ。京都大学大学院在学中に株式会社ゆめみ設立。在学中に、100万人規模のコミュニティサービスを立ち上げ、その後も1000万人規模のモバイルサービスを成功させる。また、大手企業向けに4000万人規模のデジタルマーケティングの立ち上げ支援を行い、スマートフォンを活用したデジタル変革を支援するリーディングカンパニーとしてゆめみグループを成長させる。現在は、アジャイル組織の代表的な企業として、ゆめみの組織変革に取り組み、組織ノウハウを外部にも公開しながら、日本のIT産業への貢献を誓っている。

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