テクノロジーを駆使した“Augmented”な体験がAuthenticを超える
“Virtual”よりも“Authentic”な体験の方が上だと思われているが、デジタルの世界では違う場合もあり得ると上田氏は話す。たとえばハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)や8K映像は、生のオーケストラや肉眼よりも美しいと言われている。
「デジタルの力を借りると“本物”の上をいける可能性があります。これを“Augmented(増強された)”というキーワードを使っています。ここはこの音で聴きたい、この色で見たいという願望が、デジタルの力を使えば叶います。Augmentedな世界の方が本物より心地いいと感じる場面もあり、私はここにデジタルを活用する真髄があるのではないかと考えてます」
Augmentedな世界を自動車の中で生み出す例として、上田氏は「コミュニケーション」を紹介した。既に、自動車の中は重要なコミュニケーションのスペースとなっている。これから自動運転の時代が現実となれば、コミュニケーションの価値はさらに高まると言われている。自動車内におけるVirtual/Authentic/Augmentedなコミュニケーションとは、どのようなものなのだろうか。