AGFが「ブレンディ(R)」スティックを中心に牽引するスティック市場は、2018年の飲用杯数が前年比105%の年間25億杯となり、市場規模は300億円超となっている。個別包装、豊富なメニューに後押しされて、室内だけでなくスポーツ観戦や山登り等のアウトドアでの利用シーン拡大に伴い顧客層も広がっているという。
新たな顧客層の拡がりで成長する一方、定着率を高めていきたいというAGFの課題解決に向け、インサイトテックが運営する「不満買取センター」に集まっている生活者の不満の声を活用して、新商品開発を開始。
インサイトテックが運営する「不満買取センター」では、生活者が日常生活において感じた不満の声がテキストベースで1,300万件以上蓄積されている(以下、不満データ)。この不満データは、生活者が感じた瞬間の不満が投稿されているため、オーガニックな不満・他者には言えないような内容・生活者からの改善要望の声など、アンケート調査やソーシャルリスニングなどとは異なるデータ特徴を持つのだという。
今回、スティックコーヒーに関する不満データ約800件を対象としてテキストデータを解析し、スティックコーヒーに対する23タイプの不満を分析。各タイプに関してボリュームと離反影響度で分類する「優先課題図」や15年からの「時系列分析」などInsight Tech独自の分析フレームを活用して、解決すべき課題を導出。この分析結果にもとづき、生活者のスティックコーヒーに対する不満を解消するために、「ブレンディ(R)ロースターズ&」が開発された。
「ブレンディ(R)ロースターズ&」について
スティックコーヒーの潜在的なニーズを捉え、さらに満足いただける製品開発を行うべく不満データの解析を実施。その結果、「甘さ」に対する不満のボリュームや重要度が最も高く、「味わい」や「味の濃さ」への不満も多いことが明らかとなった。
また、不満者のオーガニック意見の記載内容では、「甘さ」や「ミルクの量」を控えたコーヒー感のある味わいを求める声が多く、そういった既存のスティックコーヒーに不満を感じている顧客層のニーズに応えた商品開発の必要性があることが確認できたのだという。
そこで、コーヒー本来の味わいを楽しめる「甘さなし」、「ミルク少なめ」、「厳選豆の仕様」を特徴とする、スティックコーヒー市場における、今までにないタイプの商品を発売するに至ったと経緯を語る。