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移動データとモビリティDXの最前線

MaaSが普及する中でモビリティ産業が抱える課題と今後の可能性

第1回

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“狭義のMaaS”と“広義のMaaS”

 これまではモビリティ産業全体の話をしてきましたが、ここからはその中でも“MaaS”に絞って話を深めていきたいと思います。

 MaaSには、“狭義のMaaS”と“広義のMaaS”があると考えています。前者は「Whim」のような統合型移動サービスが広がる世界観、後者はモビリティや移動にまつわる様々なデータ活用、ソフトウェア化、サービス化された世界観です。Whimは、フィンランドのベンチャー企業でMaaS Globalが提供するアプリで、ある目的地を入力すると車に限らず、バスや電車など様々な移動手段を組み合わせて提案してくれ、かつアプリ上で決済(場合によっては月額定額で使い放題)できるのが特徴です。グローバルでは、Whimのように1つのアプリが様々なサービスを統合する世界観をMaaSと捉えており、以下の日本の状況などと比較すると“狭義のMaaS”が主流だと言えます。

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北川 烈(キタガワ レツ)

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