“商社マン”はビジネスデザイナーに向いている?
いわゆる“商社マン”からクリエイティブ職へのトランジションに難しさが伴うのは確かだが、一方で“商社マン”としてのキャリアが現在に活きている部分も少なくないと言う。
和田氏はまず、約10年にわたって「ものの売り買い」というビジネスの根幹に関わる部分を徹底してやってきた。自分にとってのコアになるそうした部分が、外の世界へ飛び出す勇気になったと振り返る。特に商社の仕事は、自分のまったく知らない世界に飛び込むことの連続だ。和田氏の場合は中東でビジネスをする機会が多かったが、日本と中東とでは商習慣も文化も人々の考え方もまったく異なる。そんな環境に飛び込み、自分なりに噛み砕いて現地の人々を理解し、次に活かすということを繰り返すのが“商社マン”。その経験はそっくりそのままいまに活きていると言う。