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ビジネスに不可欠な観察力は、脳をつなげるプロセスで鍛える──言語で思考する「観念化」の弊害とは?

ゲスト:事業構想大学院大学 教授 丸尾 聰(まるお あきら)氏【後編】

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コロナ禍で二極化する上司と部下の働き方の違い

丸尾:さきほど話したのは「組織の水平方向における脳のつながり」ですが、組織の垂直方向にも大きな世代間の価値観のギャップという“つながらない”問題が存在し、加えて、世の中の変化のスピードも速い。経営陣や管理職だけで議論をするだけで意思決定はできず、最前線にいる若手との議論の“プロトコル”を持っていないと、「組織の垂直方向における脳のつながり」は生まれません。たとえ最初は話がかみ合わなくてもじっくり傾聴し、役職や権限を越えて対等に議論のできるプロトコルを持てれば、最終的には面白いアイデアが出てきます。

 ここまで水平方向、垂直方向で起こっている“つながらない問題”を例にお話をしました。「創造性をつくる」ためには、今、組織の中で障害になっているものを取り除くだけで、つながっていない人同士や部署同士がつながり、本質的な議論や大胆な発想が生まれます。新規事業がなかなか生まれない、と感じている担当者の方には、ぜひ、この考え方を参考にしていただきたですね。

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