HCD-Netは、HCDを「人間中心デザイン(HCD)とは、モノ・コトに対して、『利用者視点』と『共創』によって新しい価値を生み出すことであり、『問題の設定(発見)』と『解決策の探求(創造)』と『繰り返すこと』を中核とした『メソッド(プロセス+手法)』と『マインドセット(心構え・捉え方)』のことである」と再定義した。
再定義にあたり、以下の観点を重視しているという。
- 「社会や技術の急速な変化」や「対象領域の急激な拡がり」に対応した人間中心の考え方の変遷
- HCDの価値を内包している「さまざまな方法論(UXデザイン、デザイン思考、サービスデザインなど)の隆盛」からのHCD自体の発展
- 日本における「デザイン」の捉え方の進化によるHCD対象領域の拡張を俯瞰
Society5.0、DX時代を見据えた新しい価値の創出に向けて、さまざまな領域で活用されている基本的な知識・手法を調査し構造化する中で、人間中心デザインの理念(特にマインドセット)の重要性が明らかになっている。今回の基礎知識体系をまとめた報告書は、多様な領域の人々における基礎知識習得の初歩となるとしている。