顧客との構想を重視するPHILIPS、休眠特許権を活用するドイツテレコム
最初に紹介されたのは、PHILIPSである。同社は家電製品から軍需産業まで関与する総合エレクトロニクスメーカーから事業構造改革を行い、ヘルスケア分野やサービスへの特化が進んでいる。その関連で、知財戦略も大きく変わった。
現在、同社はほぼオープンイノベーションで事業を進めている。そして事業を行ううえで重要視するのは「顧客との構想」である。たとえば顧客と病院に行き、そこでPHILIPS製品がどのように使われているかを観察し、どんな課題があり、将来的にどんな価値が描けるかを構想する。その後、構想にあわせて必要な知的財産の明確化と探索を行う。そのうえで、必要な知的財産を外部から獲得もしくはパートナーシップ締結を行ったり、自社内R&Dで開発したうえで権利化したりして、製品・サービスの構築を行う。