コスト削減のカギとなる“データの一元化”
コストを定量的に判断するための情報源(ERPや、MS Excelのスプレッドシートなど)があることが、品質不良によるコストの標準定義のための前提条件です。情報源となるデータを一元化し、ロジックとアルゴリズムとともにデータの個々の要素をリンクすることで、バリューチェーン全体の品質不良コストに寄与しているものが何で、影響度がどのくらいかを、BI(Business Intelligence)などのデータ可視化ツールによって明らかにします。可視化してみると、OEM企業によっては製品を使用している現場や工場の部材がコストの80%以上を占めることもあるかもしれません。
次に、コストに影響を与えている要素を明らかにするために、コスト要素の階層構造を作成します。このような検討を行うことで、たとえば、サプライヤから安価に購入している部品が複雑で高価な機器を製造する現場で、多くの故障の原因となっていることが明らかになることもあります。