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製造業DXのススメ

事例で解説するデジタルを活用した業務改革──品質不良によって生じるコストを削減する

第2回

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 前回は、なぜ今DXが求められるのかについて「国際情勢の視点」「社会的な視点」「技術進歩の視点」という3つの観点から説明しました。今回から数回かけて、デジタルによるビジネス/業務改革(DX)の具体策を見ていきます。今回は、コスト削減にスポットライトを当てて解説します。

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製造現場に眠るコスト削減のチャンス

 アクセンチュアの調査によると、73%の企業が、今後3年間にわたって既存ビジネスを変革していくにあたり、「戦略的なコスト削減」が非常に重要と回答しています。調査は2018年に発表されたものですが、コスト削減を単に収益性向上の手段にするのではなく、新規ビジネスへの展開やビジネスモデルの大幅な変革の原資とすべき、という考えは今も変わらないでしょう。

 では、コストを削減するチャンスはどこに眠っているのでしょうか。製造現場を例にとって解説します。

 メーカーの多くは個々の部門/領域内でコスト削減を試みています。しかし、部門ごとの用語、データセット、優先順位や生産性分析法の違いにより、部門や領域の間に垣根があり、その結果として企業全体の包括的なコスト構造を把握することは非常に困難でした。さらに、製品ライフサイクルは短縮化され、製品の顧客別対応(カスタマイズ)、販売後のサービスへの要求が高まることなどから、コストを正確に把握することはさらに困難になっています。

 完成品メーカー(A社)、完成品を製造するための工作機械を製造するメーカー(B社)、さらにその工作機械を構成する部品を提供するメーカー(C社)という、製造業のバリューチェーンを例に説明していきます。

 C社の部品は、B社が工作機械を組み立てる工程の中で故障することがあります。B社の生産現場ではサイクルタイムを重視するため、故障した部品をできるだけ早く交換できるよう、C社の部品を大量に在庫として保管します。一方で、C社の部品は、A社が工場の現場で使用する環境下で故障することもあります。このときA社の工場を現場でサポートするC社の技術者は、A社でのダウンタイムを最小限に抑えるために、直ちに問題を解決する必要があります。ただ、個別の故障がそれ単体で見た場合に致命的な事象でない場合、全体のバリューチェーンの中で個別の故障同士の関連性を考慮することはしません。

 ここにコスト削減のチャンスが眠っています。この例が示す通り、一つひとつの故障の関連性を丁寧に検証することで、大幅にコストを削減することができるのです。

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ゼロベースで品質コストを考える

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この記事の著者

志田 穣(シダ ミノル)

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