新型コロナウイルス感染拡大の影響によってリモートワークが長期化したことにより、働き方やオフィスの在り方は大きな変革の時期を迎えている。SAPジャパンならびにコンカーは、2020年2月から段階的にリモートワークに移行し、現在も社員の9割以上がリモートワークを実施している。
コロナ禍の収束後の働き方を考えるにあたり、SAPジャパンの社員を対象に今後の働き方に関するアンケートを実施したところ、約5割の社員が「週1~3回程度の出社」、約4割の社員が「フルリモートワーク」を希望するなど、従来の就業スペースとしてのオフィスの在り方を根本から見直す必要があったという。加えて、社員がオフィスに求める役割として「同僚との共同作業」「お客様やパートナー企業様とのミーティング」など、コラボレーション、コミュニケーションの創造の場としての意味合いが多くを占めることが分かった。
SAPジャパン社員に対するアンケート結果(2020年8月実施)
このような社員の意見を反映し、オフィスの軸を「社員の就業スペース」から「社員同士やお客様・パートナー様とのコラボレーションの場」とし、アフターコロナ時代の柔軟な働き方を実現するべく、オフィスを移転する運びとなったと経緯を述べている。
本移転により、SAPジャパン東京本社(10フロア)、コンカー銀座オフィス(1フロア)の2つに分かれていたオフィスエリアを、三井物産ビルの11F・12Fに集約。オフィス総床面積を55%削減しつつ、1フロアの面積を現在のSAPジャパン東京本社の2.4倍に広げることで、活発なコミュニケーションを促し、社内はもちろん社外とのコラボレーションの場に適した環境を作るとしている。また、SAPジャパンが所有するデジタルイノベーション施設「SAP Experience Center」および三菱地所と共同で運営するビジネスイノベーションスペース「Inspired.Lab」も大手町に位置していることから、3つの施設をフル活用して、顧客、パートナーとのエンゲージメントを強化する。そして、SAPジャパンとコンカーの本社が1つとなることで、One Teamとしてのさらなる連携強化に繋げると狙いを述べている。今後は、有志社員のワーキンググループを募り、新オフィスのあるべき姿の実現に向けて、2021年4月より順次移転を進めていく予定だという。
SAPジャパンの代表取締役社長である鈴木洋史氏は、次のように述べている。
「2021年も前例のないパンデミックへの対応という難しい状況が続きますが、このパンデミックが収束した後に、以前の状況に戻るのではなく、SAPジャパンとコンカーが共に率先して働き方を変革し、お客様、パートナー様、そして社員から選ばれる会社になることをめざします。今回のオフィス移転はその取組みの一環になります」
コンカーの代表取締役社長である三村真宗氏は、次のように述べている。
「このたび、SAPジャパンとともに新オフィスに移転する運びとなりました。思い入れのある銀座オフィスを離れることになり一抹の寂しさも感じますが、今後SAPジャパンと共にアフターコロナ時代におけるオフィスの新たな価値を創り出し、社員の働きがいをさらに高められるよう取り組んでまいります」