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大成建設、生産工場のエネルギー収支を評価する「ZEF」を定義 第一弾としてOKIの本庄工場で実現

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 大成建設は、ZEB化が難しいとされていたエネルギー多消費施設である生産工場において、年間で消費する一次エネルギー収支ゼロを目指す工場を「ZEF」(Net Zero Energy Factory)と定義し、工場全体を対象とした適正なエネルギー評価を可能としたことを発表した。

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 大成建設は独自に、建築物のエネルギー消費に関係のない生産設備を除く工場全体の設備を評価対象として「ZEF」を定義した。同社は「ZEF」を、工場全体の空調・換気・照明設備のスマート化などによる省エネルギーおよび再生可能エネルギー導入による創エネルギーによって、生産工場に必要な年間の一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した工場と位置付けている。

ZEFの特徴

  • 工場内の評価対象範囲を拡大:ZEF評価では、評価対象範囲として生産エリアを含めた工場全体の延床面積まで拡大することで、工場全体のエネルギー消費量を適正に評価することができる。
  • 工場内の評価対象設備を拡大:ZEF評価では、エネルギー消費量の評価対象設備として、生産設備を除き、従来評価と同じ工場内の事務所や倉庫の設備に加え、生産エリアでの空調、換気、照明設備などまで評価対象設備を拡大しており、工場全体のエネルギー消費量を適正に評価することができる。
  • ZEFチャートを活用した評価レベルの提示が可能:ZEF評価では、工場内の評価対象範囲および設備から得られたエネルギー消費量の評価結果を基に、独自に作成したZEFチャートを用いて評価レベルを提示することが可能となる。そのため、エネルギー削減目標値の立案が容易となり、またZEFの評価レベルに応じた投資計画などを検討することができる。

 「ZEF」の第一号プロジェクトとして、現在設計中のOKI本庄工場で「ZEF」を実現する。OKIはこの工場を、ローカル5Gの活用などにより同社の推進するManufacturing DXを実現するスマート工場と位置付けている。大成建設は、開発済の独自技術で、生産稼働状況によって空調や換気、照明を制御して省エネを図る「T-Factory NEXT」や、屋根には太陽光発電設備を導入することで、設計段階で「ZEF(Nearly ZEF)」を達成しているという。また、同社のエネルギーサポートセンターで、クラウドシステムを用いて工場内のエネルギーデータを遠隔監視・分析することで、運用段階での『ZEF』も目指していく。

 今後、大成建設は生産工場でのカーボンニュートラルを加速させるため、「ZEF」の適用を推進するとともに、創エネルギー、蓄エネルギーの最適化技術やCO2を発生しない電源、工場木質化等を積極的に採用していくという。また、同社ではこれら取組みを総称して、「グリーンZEF」と位置付け、顧客に対して様々な提案を行い、普及展開を図るとしている。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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