沖電気工業(以下、OKI)とNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、製造業向けのDX支援ソリューション提供に向けた事業共創を開始する。
具体的には、OKIの製造DXソリューション「Manufacturing DX」とNTT Comのデータ利活用基盤「Smart Data Platform(SDPF)」を連携させることで、ITとOTのデータを一元的に管理・分析。サプライチェーン全体にわたる社内外のリスクマネジメントを実現するソリューションの提供を、4月より開始するという。
同ソリューションで実現するサプライチェーンの一元管理により、リスクマネジメントの精度を高め、ハイリスクな関係企業を集中的にマネジメントするなどの対策が可能になるとしている。
なお、同ソリューションは、実施内容を段階的に高度化していくという。
STEP1では、Manufacturing DXを活用し、生産数や不良品率など、自社工場の状態を示す工場KPIを収集。販売・生産計画やその実績といった全社KPIとともに、NTT Comの「SDPF」上に収集・可視化する。STEP2では、STEP1に加え、サプライヤーの生産状況や外部データに基づくサプライヤーの評価(社外KPI)を加えることで、社内外に潜む生産性や品質悪化、事業継続性などのリスクを確認可能にするとしている。
同ソリューションの導入企業イメージ
- 調達部門:発注前にサプライヤーを評価し、最適なサプライヤーへ発注
- CSR部門:サプライヤーのリスク状況を確認
- 経営層:社内外のリスクを把握し、迅速に対策を決定
- 生産管理部門:物品調達や不良在庫のリスクを解消
- 生産現場(工場長):生産の効率化と品質向上
- サプライヤー:自社リスクへの対策状況をアピールし、同ソリューション導入企業との信頼関係を強化
- 消費者:製品購買時に、原料調達/製造/流通の各フェーズで納期遅延などのリスクに配慮している製品を選択し、必要な製品を必要なタイミングで入手
両社は今後、4月のソリューション提供開始後に順次ソリューションの拡充を実施。また、2023年度以降、環境分野などへもリスク指標を拡充するという。