伊藤忠商事は、伊藤忠商事が100%保有する特別目的会社(以下、SPC)を通じて、大型クリーン水素インフラ投資ファンドであるClean H2 Infra Fundの株式を取得した。伊藤忠商事は、同時に、東京センチュリーとの間で、同社へのSPC株式の第三者割当増資に関して合意し、関係当局からの認可を取得次第、共同で本ファンドの株式を保有するという。なお、SPCは2千万ユーロを上限に本ファンドに出資を予定している。
このファンドは、2021年10月に、ガス国際メジャーの一角であるエア・リキード、欧州を代表する総合エネルギー企業であるTotal Energies、インフラ運営・建設で世界第3位のVINCIが主導して設立されたもの。日本からは、国際協力銀行(JBIC)がアンカー投資家として最大1億ユーロの出資を予定している他、ロッテ化学、Baker Hughes等、エネルギー、化学、インフラ、水素技術、保険・金融等で強みを持つ国際的な有力企業が参加し、既に10億ユーロ超を調達している。
欧州最大規模の民間投資会社であるArdianと、クリーン水素への投資に特化した投資管理会社であるFiveT Hydrogenの合弁会社であるHy24が、ゼネラルパートナーとしてこのファンドを運用。水素バリューチェーンの中でも早期の事業化が期待出来るクリーン水素製造事業や水素ステーション等の水素インフラプロジェクトを主要なターゲットに投資を実施する方針だという。