富士通と電通、電通国際情報サービス(以下、ISID)は、顧客起点でデマンドチェーン、サプライチェーン、エンジニアリングチェーンの3つのバリューチェーンの変革を実現することで、顧客企業の継続的な事業成長に貢献するとともに、カーボンニュートラルを見据えた環境・社会課題の解決に向けて、4月15日に戦略的協業に合意した。
この協業では、サプライチェーンマネジメントに関わる業務システムのノウハウやサプライチェーン領域に適用できる様々な最適化技術に強みを持つ富士通と、デマンドチェーンにおける顧客インサイトや企画プロデュース力に強みを持つ電通、エンジニアリングチェーン領域で豊富な実績と知見を持つISIDが協業することで、多くの企業間で分断されているデマンドチェーン、サプライチェーン、エンジニアリングチェーンの効率的な連携を支援するという。これにより、生活者の行動変容を捉え、多様化するニーズに即座に対応できる仕組みづくりを実践。さらに、生活者ニーズを起点とした製品開発や需要予測により、リソースやエネルギーなどの無駄を削減する需給の最適化モデルを設計することで、無駄のないものづくりやGHG(Green House Gas:温室効果ガス)の削減を行い、顧客企業を通じたトータルなカーボンニュートラルの実現に貢献していくとしている。
協業の第一弾として、製造業のエンジニアリングチェーン領域において実績のあるSiemens Digital Industries Softwareの製品ライフサイクル管理(PLM)システム「Teamcenter」をベースに、ISIDの製品開発領域全般にわたる業務コンサルティングからIT実装までの一貫したソリューション力と、富士通のMOM(Manufacturing Operations Management:製造オペレーション管理)領域を含む顧客業務ノウハウやソリューション導入実績・実装力を掛け合わせる共同プロジェクトを発足。これにより、国内最大級のPLMシステムのデリバリーが可能となり、顧客ニーズの把握から製品開発、生産製造に至る各種データを連携することで、製造業向けエンジニアリングチェーン領域のDXを実現するとしている。