三菱電機は、基幹光ネットワークで用いられる光送受信器に適用する新たなデジタル信号処理技術として、光通信の大容量・低消費電力化を実現する「圧縮シェイピング」技術を開発した。
通信トラフィックのデータ状況に応じて、「0」と「1」のビット列からなるデータのうち、高い確率で生じる「0」の割合が多いデータ(無効データ)をエネルギーの小さい信号点に割り当てる「シェイピング」を行うことで、全体のエネルギーを抑えたまま信号点間の距離を離し、符号誤りを減少させるとともに、同時にデータ圧縮も行う「圧縮シェイピング」技術を開発。これにより、誤りを訂正する符号処理の電力消費を従来比8分の1以下に低減するとともに、光送受信器の大容量化も可能となるという。また、「圧縮シェイピング」技術を汎用の大規模集積回路であるFPGAに実装し、世界最高の光通信用符号処理速度(毎秒、最大1.6テラビット超)で実証したとしている。