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ビジネスアジリティとデザイン

なぜSMBCグループがCO2排出量算定・削減支援を行うのか──内製開発を実現した組織体制とその狙い

ゲスト:株式会社三井住友銀行 サステナブルソリューション部 清水倫氏、デジタル戦略部 長山奨尉氏

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 地球環境の保全やコーポレートガバナンス・コード改訂などにより、サステナビリティに関する情報開示や取り組みが世界的な潮流になった。そのような動きを受け、企業のサステナビリティ活動を支援する事業も活発化している。今回はメガバンクとして初となる「Sustana」という脱炭素経営の実現を支援するクラウドサービスをリリースした、株式会社三井住友銀行の2名をゲストに迎えた。この「Sustana」のプロダクト開発を、UI/UXデザインやエンジニアリングから支援したのが、コンセントリクスグループのデザイン&エクスペリエンスエンジニアリングチームであるコンセントリクス・カタリスト株式会社だ。  本インタビューでは、コンセントリクス・カタリストメンバーがその取り組みを聞く。前編では、「Sustana」の開発背景やサービス内容、組織体制などから話を聞き、なぜ内製開発でサービスをローンチできたのかなどを、ビジネス戦略の観点から紐解いていく。

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【出演者】

  • 株式会社三井住友銀行 サステナブルソリューション部 上席部長代理 清水倫(しみず・りん)氏
  • 株式会社三井住友銀行 デジタル戦略部 部長代理 長山奨尉(ながやま・しょうい)氏
  • コンセントリクス・カタリスト株式会社(Concentrix Catalyst)Lead Project Manager 鷲野貴行(わしの・たかゆき)氏

早期にサステナビリティ事業への本気度を示したSMBCグループの組織体制

鷲野貴行氏(以下、鷲野):本日は「Sustana」プロジェクトをリードする清水さんと長山さんにお越しいただき、このプロジェクトに伴走させていただいている当社メンバーを代表して私からいろいろとお話をお聞きできればと思います。まず、お二人の所属部署やグループでのサステナビリティに関する取り組みをお聞きできればと思います。

清水倫氏(以下、清水):SMBCグループでは、従前よりサステナビリティに関する取り組みを行っています。その取り組みをより効果的に行うためにまず、2021年4月にSMBCグループ全体の司令塔となるグループCSuO(Chief Sustainability Officer)に常務執行役員の伊藤(伊藤文彦氏)が就任いたしました。また、2022年4月にはサステナビリティ本部を設置いたしました。同本部はサステナビリティ企画部と私が所属するサステナブルソリューション部で構成しており、サステナビリティ企画部はSMBCグループのサステナビリティに関する企画・推進を行い、サステナブルソリューション部はお客さまのサステナビリティの取り組み・推進を支援する部となっています。これは三井住友銀行(SMBC)と三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)を兼務した組織でもあります。

長山奨尉氏(以下、長山):私はSMBCグループのCDIO(Chief Digital Innovation Officer)傘下のデジタル戦略部に所属しています。当部のミッションの1つとしてお客さまのDX推進を支援する活動を行っています。「Sustana」などのサステナビリティ関連事業に関しては、サステナブルソリューション部等と連携して取り組んでいます。清水の所属するサステナブルソリューション部と同様に、SMFGとSMBCを兼務する部です。

SMBCグループのサステナビリティ推進体制
SMBCグループのサステナビリティ推進体制

鷲野:CSuOの新設はどのような影響がありましたか。

清水:CSuO設置により、グループ各社、関連各部の間でサステナビリティへの取り組みに関する情報が集約され、より一層グループ横断的に業務に取り組むことができるようになったと思います。そして、サステナビリティに関するレポートラインがCSuOの伊藤に一本化されたことで、レポートラインがシンプルになっただけではなく一体感をもって取り組めるようになりました。

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この記事の著者

栗原 茂(Biz/Zine編集部)(クリハラ シゲル)

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