KDDIは、渋谷未来デザイン、渋谷区観光協会を中心に組成する「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」とともに、スマートなまちづくりを進める「デジタルツイン渋谷」を、リアル空間とバーチャル空間が連動したプラットフォームとして拡張する。

　デジタルツイン渋谷では、渋谷スクランブル交差点エリア、センター街エリアなど、現実の渋谷から収集した写真データなどをデジタル化。バーチャルとリアル空間が連動し、参加者は、互いに空間を共有しながら会話ができるという。

　リアル空間では、スマートフォンを街にかざすとバーチャル空間の参加者が街に現れ、バーチャル空間では、リアル空間の参加者がデジタルツイン内に現れるとしている。

　取り組みの第1弾として、実際の街にあるアパレル店舗と商品をバーチャル空間に再現し、リアル空間の店員がバーチャル空間の顧客を接客する実証実験を実施。実店舗とバーチャル店舗が一体化し、実店舗の内装や照明などの雰囲気、買い物導線、陳列やポップなどの販促物をそのまま再現する。顧客は、店員に直接商品について質問できるほか、近づいたり指差しなどのジェスチャーだけで、気になる商品を伝えることが可能だという。

　KDDIは今後、デジタルツインを活用し、アパレル店舗のほか、飲食業、観光業、不動産業、家電量販店や百貨店業など、実店舗を持つ様々な業種とも実証を進めていき、2023年夏頃のサービス提供を目指すとしている。